東洋医学におけるコロナ後遺症についてお話ししていきます。
こちらのページでは
・様々な医療機関に足を運んだが、治らない
・薬が効かない
・慢性化している
・西洋医学で原因不明と言われた
とお悩みの方に、東洋医学で改善される訳をお話していきます。
今回は大きく分けてこの3つをお話していきます。
①東洋医学がコロナ後遺症に有効な理由
②コロナ後遺症と肺の関係について
③今からできる処方箋
西洋医学におけるコロナ後遺症の概念
COVID-19に罹患した後に感染性は消失したにも関わらず、罹患してすぐの時期から持続する症状、回復した後に新たに出現する症状、症状が消失した後に再び生じる症状の全般をさしています。
原因は不明です。
→治療法
・内服薬等の処方
ですが、様々な薬が処方されても効果が見られない方は、東洋医学的に考察し、治療することが有効です。
例えば後遺症の一つに咳が続いていて治らないことがあります。
正常な呼吸が出来ていない状態です。
呼吸は本来、酸素と一緒に全身に血液を運んだり、食べ物の消化に関わったり、人体の機能において重要な役割を担っております。
東洋医学ではそれをわかっている為、「治らない咳」は身体全体の何処に、根本原因があるのか全体を俯瞰して考えることから、原因を突き止めることができると言えます。
「火のないところに煙は立たぬ」という言葉があります。
火のないところに煙はたたないので、火の元である根本原因を理解し、それに対して治療することが有効であると考えます。
①東洋医学がコロナ後遺症に有効な理由
東洋医学は2500年前もの歴史がある、経験医学です。
現代のように医療機器が発展していなかった時代、お医者さんは
・脈や腹
・舌の状態、
・季節
・気候
など五官を使い、患者さんの今ある状態を把握していました。
ですので、東洋医学では現代の数値やデーターでは把握出来ない部分を診ることができます。
西洋医学との大きな違いの一つに組織器官は個別に機能するのではなく、全体が一つの繋がりを持っているといった考え方があります。
西洋医学はお医者さんに罹ろうとする時、様々な科に分かれます。
東洋医学では全体は繋がっていると考えることから、あらゆる疾患に対応出来ると言えます。
②コロナ後遺症と肺の関係について
下記の表で分かるように東洋医学ではあらゆる病(やまい)が五臓六腑(内臓)と関係していると考えます。
コロナ後遺症の方は【肺虚】体質の方が多いです。
肺虚体質の方は(コロナ後遺症をお持ちの方は)
・皮膚症状
・鼻炎
・風邪
・喘息
・花粉症
などがあることが解ります。
東洋医学の肺とは
東洋医学では肺とは西洋医学の肺のこともいいますが、それだけではないです。
肺は下記イラストの水色文字にある通り、【宣発•粛降】という作用があり、肺の宣発作用により呼吸と一緒に血液を運びます。
酸素(気)と血液(血)は上記イラストから分かる通り、【皮・毛】のある=【体表】を巡っています。
気・血の巡りは体表にある【毛・皮】を滋養するので、外邪(外的物質)から身を守ります。
【外邪】とはその名の通り、外的物質のことです。ウイルス・花粉・大気中に汚染されている物質などを指します。体表にある【皮膚】のバリア機能を強くすることで外邪に侵されにくい体質になることです。
同じ日本に住んでいても、同じ環境にいてもウイルスのかからない方、花粉症ではない方がいます。
そのような方は肺の宣発作用がより良く、循環している為【免疫】が強いです。
コロナ後遺症は外邪によるものだと捉え、肺の宣発・粛降作用を高めることにより治癒力を高めていきます。
風邪をひきやすい・ウイルスにかかりやすい・という方はこの肺の作用を高め気血の流れを推動させてあげることが重要です。
気血の循環を推動させるとは、免疫を高めることにもつながります。
外邪に入られていた場合でも気・血を推動させ免疫を高めることで、外邪に対する抵抗力を高められるという訳です。
鍼はどのようにして肺の作用を高めるの?
こちらは1,000年程前に書かれた肺の経絡図です。
【経絡】とは全身には361穴のツボ(経穴)がありますが、ツボ(経穴)は頭の先からからつま先まであります。
ツボ(経穴)とツボ(経穴)は1本の線で繋がっており、その線を経絡といいます。
電車に例えると新宿ー新大久保ー高田馬場が山手線というように、
中府ー雲門ー天府というツボ(経穴)はは肺の経絡で結ばれます。
肺の経絡は肺を貫くことから、肺の経絡で治療をすると肺とに効果があるといえます。
③今からできる処方箋
日々ご自宅で出来ることとしては、漢方の服用やお灸があります。
ここでは肺の病(やまい)に効くツボ(経穴)をご紹介します。
ツボは【孔最】というツボ(経穴)です。
孔最は肺の経絡で、手の平を「パ~」にしたとき手の関節と肘の関節の中間の親指一個分上にあります。
親指側の延長線上にあります。
少し押すと圧痛が感じられると思います。
・炎症
・免疫強化
・アレルギー
などに効果の高いツボです。
☆最後に
コロナ後遺症は日常に支障をきたし自分ではコントロール出来ないので、お辛いこととお察し致します。
「部分」を診る西洋医学と、「全体」を診る東洋医学の違い、解っていただけましたでしょうか。
西洋医学も東洋医学も得意とする部分は両者が理解し、不得意とする部分は補い合って患者様の選択肢が広がれば本望です。
今回東洋医学の有効性はごく一部ですが、詳しく知りたい方は下記動画をご覧ください。
アニメーション動画で分かり易くなっております。