こちらページでは
・逆子と言われた方
・逆子体操や逆子に良いと言われる様々な事をしたが、改善が診られない、という方
・帝王切開を避けたいという方
とお悩みの方に、東洋医学鍼灸治療で改善される訳をお話していきます。
今回は大きく分けてこの3つを、お話ししていきます。
①逆子に東洋医学鍼灸治療が有効な理由
②鍼灸治療と逆子について
③今から出来る処方箋
【西洋医学における逆子の概念】
逆子とは胎児の頭が下にない状態で、正式な用語では「骨盤位」といわれ、胎位の異常に分類される。
原因は不明です。
対策として
・逆子体操
・運動
などを勧められます。
ですが、それらは原因不明の為、対処的な処方になります。
「火のないところに煙は立たぬ」という言葉があります。
火のない所に煙は立た無いので、火の元である根本原因を理解し、それに対して治療することが有効であると考えます。
①東洋医学が逆子に有効な理由
東洋医学は2500年前もの歴史がある経験医学です。
現代のように医療機器が発展していなかった時代は、お医者さんは
・脈や腹
・舌の状態
・季節
・気候
など五感を使い、患者さんの今ある状態を把握していました。
ですので、東洋医学では現代の数値やデーターでは把握出来ない部分を診ることができます。
西洋医学との大きな違いの一つに組織器官は個別に機能するのではなく、全体が一つの繋がりを持っているといった考え方があります。
西洋医学はお医者さんに罹ろうとする時、様々な科に分かれます。
東洋医学では全体は繋がっていると考えることから、あらゆる疾患に対応出来るといえます。
②逆子と鍼灸の関係について
東洋医学の古い医書(2,500年前)には逆子・難産について受け継がれている書物が多く有ります。何故なら、今も昔も女性にとって出産は命がけであることや、帝王切開が無かった時代でもあることから、死活問題として扱われてきました。
2500年前の書物である西晋代(265-316)の「鍼灸甲乙経」という書物から逆子について記載されていますが、膨大な量になる為ここでは、江戸時代中期の「鍼灸則」という書物を一部抜粋します。
「鍼、三陰交・合谷・石門・関元。横産、鍼、三陰交・腎兪・合谷。逆産足先に出ず、鍼、関元・石門・三陰交。灸、右足小指尖に三壮、立ちどころに産む、炷小麥大の如くす。」とあります。
難しい漢字が並びますが、これらは全て経穴(ツボ)の場所の箇所名が記されています。
子宮と関わる脾の経絡
また、「脾経」という経絡があります。足の内側にある子宮と関わる経絡の状態を整える為、鍼や灸をしていきます。
昔から”足内側の状態を診ればお産の状態が解る”と言われるように、重要箇所であることが解ります。
冷えについて
赤ちゃんは羊水の中で心地の良い体位を探している為、くるくると常に回転していますが、僅かな体重で脳が重い為、重力のことを考えても膣側に頭が降りてくるのは自然な状態だと考えます。
東洋の医学書を読み解いていいても、昔から逆子に冷えは大敵であることが解ります。”「頭寒足熱」の状態が病知らずの身体である”とよ言われるように、現代人は上半身が熱く、下半身が冷えている人が多いです。
足を温かい状態にしておげることで、赤ちゃんにとって心地の良い状態を作ってあげる事が重要です。
③今から出来る処方箋
日々ご自宅で出来ることとしてはお身体を温めたり、お灸が有効です。
①三陰交に灸をする
内くるぶし(内果)より指4本分上の脛骨という骨に沿ったラインにあります。自宅で出来る「せんねん灸」というシールタイプの灸がお勧めです。
②身体を温める
・関節液の多い関節は(肘・膝・足首・首)身体の体温と関わる為、レッグウォーマーや、アームウォーマーは常に持ち歩き、着用したりして冷やさないようにする
・冬はカイロを貼ってあげる
・湯舟に浸かる
・身体を冷やす食べ物は避ける
~最後に~
逆子と言われご不安になりますよね。病院では「回るからね~」と言様子見で言われることが多いようですが、早急に体質を整えてあげる事は重要です。
現代では医療が発展し帝王切開が出来る為、逆子=死活問題では無くなりました。ですが自然分娩を望まれる方は多いです。
本来は逆子にならないように養生に努めることを、妊娠が発覚した時点でお勧めしております。
逆子と言われた時点でも出来ることは大いにあります。ですが気負わない程度にしてあげてみて下さいね。ストレスは赤ちゃんにも影響します。
帝王切開でも、自然分娩でも、大きな寛大な心で出産に臨んであげる事で赤ちゃんも安心してこの世に導かれ、降り立ってくれます。
母なる大地が太陽の光で草木を育てる様に。